一般質問も終わり、現在は、24年度当初予算の各分科会による審査が続いています。私の所属する総務分科会は、15日・16日で終わりました。
3月6日に行った私の一般質問の質疑内容がまとまりましたので、紹介します。質問は大きく2点で、一つは、園部小学校の放課後児童クラブ(園部たんぽぽ)が、新年度から場所を移転しなければならないこととされたため、そのことについての教育委員会の対応等について教育長の考えを質しました。もう一点は、24年度当初予算にあたっての市長の基本的な政治姿勢についてです。
今回は、放課後児童クラブについて、紹介します。一問一答で、かなり突っ込んだやり取りをしましたので、長文ですが、要約せずに紹介します。
1.園部たんぽぽ放課後児童クラブ開設場所移転の理由は。
(山下)
園部小学校の教室を使って開設している園部たんぼぽ放課後児童クラブが、新年度から木崎町児童老人会館に移されるとのことだが、その理由は。
(教育長)
学校は、学校教育を行う目的で整備しているもので、関係法令により原則、目的外使用は禁止されている。ただし、学校教育上支障のない限りという大前提の下、社会教育やその他公共のために利用させることができる―とされている。
放課後児童クラブはこの例外規定に基づき、日常的にほとんど使用することのない特別活動教室等を使って運営してきたが、園部小学校の児童数がここ1、2年増加してきており、来年度は460名を超える状況で、2クラス増が見込まれることから、放課後児童クラブが使用している特別教室を通常の教室として使用せざるを得なくなった。
つまり、学校教育上の支障が生ずることとなったため、「園部たんぽぽ」の開設場所の移転やむなしと判断した。
(山下)
空き教室を例外的に使ってきたが、新学期からクラスが増え教室が必要となったので、放課後児童クラブが使える教室がなくなった、ということだが、園部小では、旧園部町のときから校舎内で開設されてきた。当時の関係者に聞くと、児童の安全な下校の確保等の観点から校内で開設すべく、最初は体育館のミーティングルームで、その後入所児童が増えたことで、特別教室に移すなどの努力をされてきたことで、保護者にとっても安全面で大いに評価されてきたと思う。
このような経過の中で、今回の2クラス増というだけで本当に余裕のない状況であるのか。学校、教育委員会で、学校内で場所を見出す協議や努力がなされたのかどうか。
(教育長)
園部小学校は、現在の通常普通教室については、各学年3クラスの形で整備されている。来年度は6年生を除き、すべて3クラス編成になる見込み。加えて、特別支援学級が
これまでの2クラスから3クラスに増えるという状況もある。
また、現在高学年においては、少人数学習指導を行っており、この分の教室の確保ということも念頭においている。
(山下)
どの教室をどのように使うかの決定は、学校長の判断なのか。
(教育長)
どのような学習形態をとるのか、学級配置をどのように行うのかは、学校長が判断すべきものであるが、学習指導の最終の責任と権限を有するのは教育委員会であると承知している。
(山下)
園部小学校の建設当時の関係者に聞くと、各階に「多目的室」という広いオープンスペースがあるが、これは将来、児童数が増加したときの対応として設けられたとのことである。
このことについて承知されているか。
(教育長)
多目的スペースは、ゆとりある学校生活を送るスペースとして整備されたという第一義的な目的と同時に、将来の学級増を見越してスペースを確保されているということは承知している。
(山下)
今回クラスが増えるということで、オープンスペースの活用を議論したことはないのか。
(教育長)
オープンスペースはあくまでもスペースで、教室ではない。
(山下)
スペースを教室として区切って利用するという考えはないのか。
(教育長)
オープンスペースは、学級や学年活動、隣接学年による交流活動など、様々な形で利用している。
(山下)
オープンスペースは、各階に設けられている。その一部を使っても、現在の使用にさほど支障はないと考えるが。
(教育長)
机や椅子を配置して日常的に授業として行うようなスペースではない。多目的な交流、活動スペースという形で使用しているということである。
(山下)
放課後児童クラブを所管する社会教育課の「クラブは学校の空き教室を使わせてもらっている」というような遠慮がちな考えがあるようだが、学校関係者、学校教育課、社会教育課を含めた関係者全体で議論されるようなことはなかったのか。
(教育長)
学校教育は、学校教育法に基づいて学校を整備し利用するもの。放課後児童クラブ事業は、児童福祉法に基づく事業で、その児童福祉法に基づく事業が学校教育に優先して学校を使用するということは、法の趣旨に大きく逸脱したものになると考える。
したがって、学校教育に支障のない範囲において、この事業を推進してきているというである。
2.放課後児童健全育成事業運営委員会での議論は。
(山下)
その点については、後ほど議論させていただくが、次に、放課後児童健全育成事業運営委員会というのがあるが、この委員会は何を検討する場なのか。
(教育長)
委員会は、規約に基づき、児童クラブの円滑な運営を図るために、例えば、毎年度の開設状況、さらには指導員の体制、その役割といった運営上の諸問題、事柄について、その都度、審議いただくというもの。
(山下)
今回の開設場所の移転は、運営委員会は関知するようなことではないということなのか。
(教育長)
開設場所は、事業主体である市が責任を持って対応すべきものであると考えている。
(山下)
11月11日の運営委員会では、移転について何ら提案も情報提供もなかったが、それは、今言われた考えからであったのか。
(教育長)
開設場所については、市が責任を持って設置し、開設すべきものである。開設している場所についての課題については、運営委員会の中の議論対象となるが、「どこで開設すベき」かは市が判断すべきものと考える。
(山下)
2月16日、17日の両日、新年度から「園部たんぽぽ」に入部する児童の保護者説明会
があった。新年度に向けての入部募集の段階では、場所移転について何も言及せず、
その説明会でいきなり「新年度からは場所が変わります」と告げられて、「はい、分かりました―と簡単には納得できない」「なぜもっと早く情報を出して保護者と協議できなかったのか」などの意見が出ていた。
預ける保護者にとっては、新しい場所で、子どもたちがどう過ごせて、安全が図られるのかなど非常に心配なわけである。そういうことは放課後児童クラブの運営全体に関わることで、委員会でも議論することではないのか。
(教育長)
どこで開設するかは市が責任を持って判断すべきもの。2月16日、17日と説明会を開催し、入部決定者説明会を開催させてもらったが、具体的な児童の増加、教室の不足が判明したのは3学期に入ってからで、入部募集の11月段階で、不明なことを話すわけにはいかないということで、2月の説明会で説明させてもらったという次第である。
3.放課後児童健全育成事業についてどのような認識か。
(山下)
放課後児童クラブは児童福祉法が根拠で、学校現場では、学校教育法が優先されるベき、との考えのようであるが、文科省にも「放課後子どもプラン事業」というものがあり、
「放課後子ども教室」として南丹市では美山で実施されている。
元々この放課後の児童の居場所対策は、歴史的には、いわゆる「鍵っ子」対策として、
文部省が所管してきた事業である。その後、少子化の中で両親の雇用促進との視点で、
厚労省が事業領域を広めて行き、全国的に学童保育として普及してきた。
文科省の「放課後子どもプラン事業」は、すべての子どもたちを学校の施設で放課後に
預かって時間を過ごさせようとするものであるが、承知されているか。
(教育長)
厚労省の放課後児童健全育成事業と異なる形で、文科省が福祉部局とも連携しながら
教育委員会が行う事業との位置付けの下に、放課後子どもプランを施策として展開していると理解しているが、ただ、この事業は、京都府では土曜日を活用した事業として展開されており、南丹市でも同様の位置付けの下に事業を実施している。
(山下)
京都府はそうだが、他の都市では、放課後児童クラブと並列の形で積極的に活用されて
おり、文科省としても、子どもの安全を守るということで、先導を切って実施してきたわけで、今になって「法律はこうだ」「それはもう福祉の方」というような考え方があるとすれば、私には理解できない。
また、放課後児童健全育成事業に関する厚労省の指針では、「学校とは密接な連携が必要」と書かれている。「それは福祉の仕事」という考え方が根底にあれば、学校現場と放課後児童クラブを日々運営している指導員との連携はうまく出来るのだろうか。
(教育長)
放課後における子どもの健全育成と、学校教育法上行うべき学校の教育指導としての活動は、私は、これは峻別すべきものであると考える。放課後に家へ帰っても保護者がいない家庭の児童の健全育成に取り組むのが、児童福祉法の下で取り組んでいる放課後児童クラブであり、「放課後子どもプラン」は、厚労省と文科省の幅広い連携の下に、放課後の子どもたちの幅広い連携という形で取り組まれているプランで、それぞれの位置付けと役割は異なるものと理解している。
学校教育における指導と、子どもたちがも伸び伸びと過ごす放課後の活動をうまくミックスさせながら、望ましい育ちを実現していくのは私たち大人の責任であるとの共通の理解と認識に立てるのではないかと考えている。
4.移転先の安全対策は。
(山下)
時間がないので、次の質問。園部小学校から移転先の木崎町の児童老人館までの移動はどうするのか。
(教育長)
新年度からの入部者は最大時で70名を超える状況。教育委員会としては公用車による送りを考えている。
(山下)
公用車両と言うが、具体的にはどうか。
(教育長)
現在は、ピストン運行を考えている。
(山下)
どういう車でどれぐらいということを聞いている。答えになっていない。
(教育長)
現在検討中である。
(山下)
「検討中」というのはおかしい。先の保護者説明会では、マイクロバス等で送るとの説明であった。もうすぐ4月になろうというのに、その移動方法も決まっていない状況では、保護者は非常に不安と思うが。
(教育長)
開所までにしっかりと定める。
(山下)
何か含みがありそうなので、質問を変える。
児童老人館は昭和51年の建築と聞いているが、これは旧の耐震基準での建築と思うが。
(教育長)
51年であり、旧の耐震基準に基づいて建築されたものと理解している。
(山下)
耐震補強工事など考えているのか。
(教育長)
移転先の安全対策については万全を期していきたい。
(山下)
具体的に答えを。私は耐震補強を考えているのか、と聞いている。
(教育長)
この建物は福祉関係施設。耐震強度等については、現在のところまだ調べていない状況ではないかと、理解している。
(山下)
「福祉所管の建物である」「耐震強度はまだ調べていない」「しかし4月から子どもには移ってもらう」「どうのように送るかは未定」という状況であることを指摘する。
それと、児童老人館の放課後児童クラブとしてのスペースは十分か。また、そのほかの安全対策はどうなっているのか。
(教育長)
現在、園部小学校で放課後児童クラブが使っている面積は合わせて約130㎡。児童老人館は、5部屋に分かれており、全部で140㎡。これに65㎡ほどの遊戯室があるので、これを合わせると約200㎡になる。また、階段等それぞれの箇所も安全となるよう対応してきたい。
(山下)
今の小学校では、すぐ近くに体育館や運動場があり、子どもたちは、宿題をしたあと、のびのびと身体を動かすことができるが、児童老人館には、これらの施設がないので、500mぐらい離れた園部スポーツセンターの体育館、運動場を徒歩で移動して利用するという説明会での説明であったが、移動時の安全対策はどうか。
(教育長)
指導員が付いて安全対策を徹底していく。
(山下)
児童老人会館付近は、住宅が建て込んでおり、細い道路も多く交差している。6時頃には迎えの保護者の車が一気に集中することも考えられ、会館前に駐停車する車が増えれば、交通安全上、また、地元の迷惑にもなることが考えられるが、その辺の対策はどうか。
(教育長)
別途、駐車場を確保して、そこに止めて会館まで迎えに来てもらうこととしている。
(山下)
駐車場は市の駐車場か。それとも借り上げなのか。
(教育長)
木崎町のスポーツセンター辺りを中心に考えている。
(山下)
説明会では、会館の近くに2か所駐車場を借りるという説明であった。借りると費用も発生し、事業者のバスを借り上げての送りともなればこの費用もかかる。移転に伴う当面の安全対策費用や、車、駐車場の借上げなど、年間の経常費用はどの程度か。
(教育長)
様々な角度から検討をしているが、おおよそ300万円程度は必要と考えている。
(山下)
300万円は年間の経常費用と考えてよいか。
(教育長)
それらも含めてということ。
(山下)
先日の一般質問で、教育長は、向こう4年以内に小学校の通学区域見直しをしたい、と明らかにされた。当然、放課後児童クラブも学区の編成に合わせて、見直しも必要になってくると思う。
放課後児童クラブには、市全体で年間3600万円の費用がかかっている。園部だけでも1600万円である。耐震の状況は分からない、また、年間300万円の経常費用が要る。さらには、運動をしたい、体育館へ行きたいと思っても500m先のところまで行かなけれ
ばならない。70人の児童の送りに場合によっては3回程度のピストンともなれば、30,40分は待たなければならない―など、費用や運営上で多くのいろんな課題がある一方で、通学区域の見直しのスケジュールも見えている中、あえて、そこまでして移転するのがどうなのか。4年ぐらいのことならば、今の学校の中で何とかスペースを見つけ出して、しのいでいくことの方が私にはベターな選択と思えるが、最後に教育長の考えはどうか。
(教育長)
学校は学校教育を行うために整備されており、その目的のために使用するもの。そこに支障が出ないということが大前提として目的外使用を行うものである。今回、やむなくこうした判断をした。したがって、今後、移転先においても、これまでと同様に子どもたちがゆとりを持って家庭のようにゆったりと、教育指導の場でない良さも味わいながら、健全育成の事業ができるように努めていきたい。
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